世界のライアーとその特徴

ゲルトナー Gärtner(ドイツ)

一番古いライアー工房。ローター・ゲルトナー(先代)が音楽家エドムント・プラハトとともに最初のライアーを1926年に製作した。
いろいろなタイプのライアーがあるが、丸い形のライアーが有名で、丸い豊かな響きが特徴。


コロイ Choroi(ドイツ、オランダ、スイスなど)

クリスタルのようなフォルムをもつライアー。ヨーロッパ各地にあるハンディを持った人の作業所で製作されている。
澄んだ、クリアな響きが特徴。弾く人が音作りをする部分が多い。
楓と唐松の共鳴板があり、それにより響きが異なる。
楓はよりクリアな響き、唐松は温かく力強い響きを持つ。


ザーレム Salem(ドイツ)

フォルムはゲルトナーの丸型だが、落ち着きのある豊かな響き。表面はオイル仕上げで、いろいろな木材を使ったバリエーションがある。
工房のホルスト・ニーダーは弦も自分で製作している。


レーマン Lehmann(ドイツ)

アンドレアス・レーマンによって1枚の板材から、のみによって彫られた彫刻作品のような共鳴箱を持たないオープンタイプのライアー。
とても繊細なクリアな響きをもち、共鳴箱のある他のライアーとは一線を画する響き。


マリー・ライト Murray Wright(オーストラリア)

オーストラリアのマリー・ライトによるライアーは、大きな楽器で音量も他のライアーより大きい。
広い会場で一台で弾いても豊かな響きを持つ。楽器は大きいが持ちやすく設計されている。


アウリス AURIS(スウェーデン)

一枚の板から作られた、オープンタイプのライアー。 キンダーハープを大きくしたような楽器で、ソプラノライアーはクリアな音色。


ヨエックス Joecks(ドイツ)

マンフレット・ヨエックス製作のゲルトナーの丸型タイプのライアー。
共鳴板に二つ穴のある、とても豊かな響きをもつ楽器。


グンドルフ・クーン Gundolf Kühn(ドイツ)

コロイの工房にいたグンドルフ・クーンの新しい工房。
鐘(グロッケン)のような、閉じていない共鳴箱のライアー。


アントン Anton(チェコ)

ロスティスラフ・アントンがチェコで製作しているライアー。
どっしりとした楽器で、楽器の重量はあるが、弾きやすい楽器。彫った模様のある楽器もある。


てるる詩の木工房(日本)

沖縄でライアーを作っている工房。丸いリラのようなフォルムのライアーで、弦も工房で製作している。